大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)2293 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人富岡秀夫の上告趣意について。

論旨は、原判決が被告人に対して公民権不停止の宣告をしなかつたことは憲法一

四条一項に違反すると主張するのである。しかしながら、原判決が被告人のため有

利に解釈すべき社会的身分を顧慮しないで不当な差別をした旨の事実は、記録上こ

れを認めることができないばかりでなく、公職選挙法二五二条が憲法一四条に違反

しないこは、当裁判所大法廷判決の示すところである(昭和二九年(あ)四三九号

同三〇年二月九日大法廷判決、集九巻二号二一七頁)。それ故、原判決が被告人に

対して公民権不停止の宣告をしなかつたからといつて、これを目して違憲というこ

とができないことは前記大法廷判決の趣旨に徴し明らかであると認められるから、

論旨は理由がない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められ

ない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年一〇月二五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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